映画「新・あつい壁」、音楽際
|07年09月27日 |中島 |
26日、午後から県立図書館での映画「新・あつい壁」試写会に出席。初めて入る会場でしたが、80人ぐらいが座れる映画館方式の座席で、程よい感じがしました。
中山節夫監督も会場入り口で、「新聞みました、ありがとうございます」と迎えてくれました。監督のあいさつにつづき、試写。約110分。監督は、文科省の特選になっていること、2000万円の助成金と市民の資金で完成できたことを報告。映画は、50年前のある事件を参考にしたフィクション。ハンセン病患者とされた人物が冤罪に巻き込まれていく過程と、とりまく社会の偏見、差別という実態が映し出される。そして、国賠訴訟で勝利した後も、ホテルの宿泊拒否問題を通じた元患者たちへの誹謗などをたとえに、国民的な意識は変わらない、という声を強調していました。同時に、黙っていればだれにも知られることのない立場の人が、元患者の子どもであることを告白する場面も用意され、家族の悲哀も訴えられています。なにも変わらないということの強調は、実際長い間苦しめられてきた人々の声を代弁したものであると理解できますが、少し違和感も残ります。冤罪をはらそうと必死でとりくんできた人々の思いや、家族の一人の告白をどうみるのか。被害者である立場の人々の意識は人との信頼、連帯のもとで変わっていくという、両面の捉え方が必要では、と感じました。
観賞後、映画の話題で懇談。その帰り、西川緑道公園では、おかやま国際音楽際のイベントにたまたま遭遇。生の演奏にしばし酔いしれた時間でした。
記事分類 NPO人権みんなの会記録 | コメント 0 »