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日本認知症ケア学会理事長が講師、岡山県民医連認知症研究会

|21年09月19日 |中島 |

2014/ 9/18 6:42

18日、土曜日。朝5時起床。台風14号の雨もあがっています。朝風呂で身支度。池の鯉たちにパンをあげてから運動公園へ。30分ほどの散歩。喫茶店でモーニングで朝食です。

新事務所へ。頼んでいた箱詰めの「ピオーネ」が届いています。ひと房取り出して味見、頭から皮をむいてみたり、そのまま丸ごと口に放り込んでみたり、その味を楽しみます。

みんなの家ななくさの住宅さん、来所。この日の県民医連認知症研究会主催の講演会・学習会の準備のことなど話し合います。討論では班にわかれての対応、結局パソコンが3台必要になったなどと。オンラインで全体会と分散会を設定するには初めての事務局は大変だろうと思いながらも、各自への準備は早めに提起をしてやらないと、とおもったり。

午後、ななくさ2階に。2台のパソコンをまずはセッティング。妹尾青年が来てくれてもう一台のパソコンでオンライン、仕立ててくれます。

ななくさの4人が来室。3台のパソコンの前に分かれて、学習会に参加。県民医連会長の藤田文博さんが研究会を代表してあいさつ。その後、繁田雅弘・日本認知症ケア学会理事長が「認知症の人に対して求められる関わり方」と題して40分の講演でした。よく認知症の人のことで家族やケア側の人からの質問とこれまでにありがちな回答は、「病院に連れていきたい・・・健康診断ということで」「わけもなく怒り出す・・・本人の気持ちを傾聴してガス抜き、抗精神病薬の服薬、施設・病院の活用」「無断で外出・・・それとなくお茶やお菓子で引き止めたら」など。しかし、「友人や家族の場合に同様の対応をするのか」を考えてみる、そして「認知症の偏見を超えて本人と話す時代」だということを強調され、認知症の人の多くは「認知症でない人と同じように接してほしいと思っているのではないか」と話されます。

これまでの認知症の人に対する治療にあたり接してきた人たちの経験的なまとめがいろんな形で出版されている。認知症の人は何を望んでいるのか・・・それは人によって違うはずだ、という視点でいろんな事例を読んでみてくれたらよい。意思決定ガイドライン、高齢者への心理療法の際の留意点、コミュニケーションスキル、精神療法の要点などについての書籍もあり、認知症の人たちへの対応、療法などの経験に基づいた大切な到達点だからです、と。

繁田さんの著書、『認知症の精神療法』に記されている「私の精神療法の要点」を紹介。・意思を引き出す、・病気に対する認識を意識する、・陰性感情を話題に取り上げる(無力感、絶望、情けなさ、みじめさなどを受け止めてもらっていないことがある。聴いて共感することが望ましい)、・努力や忍耐に敬意を払い称える、・生きがいや過去の達成感を言語化してもらう、・自分のニーズに気づいてもらう、などを具体的に話されます。認知症の人への対応は、10年前と大きく変化しているのです、と感じさせてくれる話でした。

その後、ななくさの住宅さんも含めた3人の方たちから質問。繁田さんの答えの中に、先ほど話された重点も組み入れられています。拒否に対するアプローチ、だましだまし入浴してもらったことに自己嫌悪を感じているという事例に対して、講師はその思っていることを率直に話してみることも大切。治療拒否、入浴拒否などに対して、私たちの考えが間違っていないか謙虚さをもって考えてみることが必要だとも話されます。本人の意思が確認できない困難事例の対応について、価値観が違う複数で論議して対応する、そのなかに多職種の専門的意見もあればより深まるが、まずは複数で対応することが肝要とはなされます。治療などを頭から拒否している方への対応では、後で後悔しないために事前に話しておこう、という姿勢が必要、と。

個人の意思決定の支援内容が深まりました。人一般としての個人ゆえに権利の主体とされるようになった人権の近代性が、認知症の人たちへの支援、かかわり方のこの分野にも及んできだした、という思いになります。

記事分類 NPO人権みんなの会記録 | コメント 0 »

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