青年学習、人権概念
9時ごろには民主会館へ。若者と学ぶ人権学習会の2回目です。18人が参加。昨年からの若者シリーズですが、今回初めての方が3人おられました。
前回に続いて小畑隆資岡山大学名誉教授が講師です。岡山県人権政策推進指針の第1次指針が策定されたのは2001年5月ですが、その前提となった、人権擁護推進法など政府の「人権」にかかわる考え方、捉え方の問題点をあぶり出します。「人権の視点に立った行政を進める視点が欠落されていく」ながれが、「人権」の概念の捉え方、などの問題点から詳しく読み取れていきます。
小畑先生はまた、「印象だけ憲法内容を示しながら、実質は憲法を骨抜きにしている官僚のやり方」が「人権教育・啓発に関する基本計画」に如実に顕われている、と指摘。国民間の対立のみを人権ととらえ、それを解決に資するのが人権啓発・教育であり、啓発・教育を掌握・統治できるのが行政権力であるかのごとき基本計画に見えてきます。その基本計画やそのもとになる「人権教育及び人権啓発の推進に関する法律」は、人権のキー概念である自由と平等、これらを意識的に欠落させているとも指摘されます。
また、ポルポトの大量虐殺まで行った悪平等政策をたとえに、「不平等」には、「正当な不平等」と「不当な不平等」があり、これを見分けるのが人権論だと話されます。学生と教官、教える立場と教えられる立場、これは正当な不平等、であるとしながら、学生と教官は人間としての対等な関係であるが、その線をこえて私的に支配する傾向になると、不当な不平等、となる、などとも話されます。
次回以降は、岡山市の基本計画、県人権教育推進プラン、などを分析していく中で、理論的な力量を培っていくことにしました。
この日、午後から、家族7人が湯原温泉に。連れ合いの退職祝いです。ついでに当方も6月から無職となったことにもご苦労さん、と乾杯でした。
花は、7日の朝、湯原温泉を流れる河川敷を散歩して見つけました。
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