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運動と研究、そして事業活動

|11年11月8日 |中島 |

6日の日曜日、朝5時には起床。早朝の配達物をすませます。その後、少し横になって新聞をよんでいると少し2度寝の状態に。それでも9時過ぎには事務所に。

この日は、おかやま人権研究センターの秋の合同研究会。10時開会です。愛媛大学の鈴木静先生、まだ30代半ばの女性でしたが、朝日訴訟を学んで変わる学生たち、?人権教育のあり方を考える―、と題して話されます。耳にきもちよく通る声、伝え方も若さと熟練がミックスされています。講師はまず、今の学生も20年前の学生も基本的には変わっていない、変わったのは大学教育、人権教育は止まってしまった感がする、と現状を概観的に分析します。

学生とともに社会問題が起きている現地に行く。それはどうしてこんなことが許されるの、という声も含めて、学生たちの好奇心が「開く」、そのことが人権教育の出発、だと強調されます。40年前の学生部落問題研究会のとりくみを思い起こしてくれました。

11時から、みんなの会館での、地域人権運動みかどの会の総会に出席です。ななくさの利用者のなかの数人の方が、慎ちゃんたちに送ってもらって一緒に参加してくれていました。ちょうど花田の健ちゃんがあいさつしていました。議員の方々のあいさつや事務局長の活動方針提起のあと、当方も、東北支援の報告をさせてもらいました。住民間、世代間、地域毎、に分断させようとする政治が続く中では、つながりをこちら側からつくり上げていく運動が重要だということ、その一つとして朝ごはん会をやりませんか、ということも話させてもらいました。

事務所に戻って、午後からも、合同研究会に参加です。吉井中学校の北川久美子先生の「地域と連携した文章表現活動の展開」も楽しく聞けました。近くの喫茶店で個展を開いていた壺阪輝代さんのお名前が出てきました。出前講座で講師をされているようでした。北川先生のゆったりとした物言い、聞きやすいのでした。荒れていた時代から、表現力を培う地道なとりくみを通じて教育を再生させてきた長年の教師経験に裏付けられた報告でした。

つづいての京都橘大学の碓井敏正先生は、成長社会から成熟社会へ―市民社会・参加・責任?と題してのお話でした。社会発展について、資本主義から社会主義(体制論)、成長社会から成熟社会(市民社会のあり方論)という二つの捉え方がある、という話から始まります。成長社会は、国家主導、受動的政治文化、個人主義的権利観が特徴で、一方成熟社会の特徴は、市民社会主導、公共的業務への参加、義務・責任重視、という特徴がある、と。

例えば生存権にかかわる要求実現の方法にも、対国家に対して権利を主張する、という形態のみならず、例えば介護などの事業活動を通じて、それを媒介して課題を国家に要求するという形態も新たな時代に必要である。当然として、事業主体が経営主体としての責任をコミュニティに対してもきちんと果たすことが最低限度必要であるが、と、強調されます。性善説の対象となっている公益法人、NPO法人などの内部が成熟することが大切であり、公共、企業、第3セクターのベストミックスを考えながら社会を成熟させていくことが求められていると話されていました。

7日の朝は、事務所に着いてから散歩。この日は、宮古への震災復旧支援活動をまとめることに費やします。地域と人権・県連版、11月号のトップ記事になります。途中、明石さん来館してくれて県政資料を持参してくれました。中元さんにお土産の林檎を手渡します。宮古の方面は放射能汚染はどうなのかと話題にも。館内の諸団体にも宮古産の林檎を。ななくさには、お饅頭を持参しました。

記事分類 NPO人権みんなの会記録 | コメント 0 »

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