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ななくさ、3月のケア日記

|09年03月25日 |中島 |

24日、夕方、「フリースペースあかね」の先生が、ななくさ、からカンパをいただいたということでお礼に。ななくさ、に連絡入れると会議中。その後、事務長が夜勤をして、まとめた、「ななくさ」ケア日記。以下です。

〇九年三月、ななくさでは、三度目の年度末を迎えます。開設から足かけ三年、現在利用登録二二名。運営も何とか安定して来たようです。これまで関わってきた方々は、三七名おられ、現在でも問い合わせや相談が寄せられています。
これまでの教訓を生かしななくさの理念にのっとったケアを実践するため先日、〇八年度を総括する会議を職員全員で行いました。失敗したこと、みんなで喜び合ったことなどそれぞれが意見を出し〇九年度方針案について話し合いました。小規模多機能ホームならではのきめ細かいケア。介護技術の向上。進歩を続ける認知症ケアの考え方など様々な研修会に参加する機会を設けて学習する事が必要だと感じています。理念を語ることも大切です。
ななくさの理念には「一人ひとりの命の輝きを大切にし・・・」とあります。命の輝きとは?どうすればその人が輝いて生きられるのか?「常に学習し親切でよい介護をめざす・・」ともあります。親切とは?良い介護とは?スタッフ全員で理念について真剣に語り合い、高い理想を掲げ、〇九年度はより良いケアを実践できるホームになるよう努力していきたいと思います。
今回は、相談が寄せられ、訪問した事例について紹介したいと思います。
以前、介護認定申請のお手伝いをした方で今回二度目の介護認定申請を手伝って欲しいとのことで訪問しました。
Hさん、七五歳、女性、独居、年金で暮らす。関節リュウマチで歩行が困難と言うことで介護認定は要支援二で認定される。内科、整形外科、皮膚科、眼科と四カ所の病院へ通う。ひと月の治療費は年金収入の一割あまり、交通の手段は徒歩とバスしかなく身体もきつく費用もかさむという。前回ななくさ利用を提案するが「やはり利用料の負担を考えるともう少し自分で頑張るしかない」と見送られる。「食べるだけはなんとか食べられてはいるが、将来入院するようなことになれば、医療にかかるお金が心配で不安。せめて医療費に関する助成でもあればねぇ」と尋ねられるが応えようがない。「子どもを頼るわけにはいかないんだ」吐き出すようにぽつり。ひとしきり話を聞いて「色々調べてきます」と席を立ったが、その家はとてもきれいに片づけがされていて、その人の懸命な暮らしぶりがみてとれ切なくなった。
後期高齢者と呼ばれる年齢を迎えたHさんにとって暮らしにくい世の中なんだなと言う思いと自分の無力さを痛感した。地域に暮らす高齢者にとってみんなの家ななくさが、灯台の明かりのような存在にならなくてはと考えさせられた訪問だった。

記事分類 ななくさ 日記帳 | コメント 0 »

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