コロナ対策、社会保障推進協議会総会
21日、土曜日。夜中の2時過ぎに一度目が覚めて結局は5時起床。朝風呂で身支度。池の鯉たちにパンをあげてから、まずは運動公園へ。ひょうたん池の睡蓮をみてからセンター方面に歩いていると声がかかります。印刷会社の前社長さん、かつて石岡さん、長谷川さんたちが発刊作業をしていた時によく民主会館に出入りされていた方です。同年代、仕事内容は全く違うけれど、さきに引退されてしまって、という思いがします。
30分足らずの散歩で切り上げ新事務所へ。雑務。みんなの家ななくさの住宅さん、来所。前日の職員会議で話題になったこと聞かせてもらいます。9月以降の利用者さんの確保と経営にかかわることなども。県人権連の吉岡事務局長から電話。25日開催の会議の中止、その手続きなどを話します。
ワクチンとコロナ感染のことで次のスタッフニュースをと思いながら、報道1930でもよく出てこられた児玉龍彦・東京大学先端科学技術研究センター名誉教授が、コロナ問題で話している動画を2本、視聴です。ファイザーとモデルナのRNAワクチンは、感染を予防する液性免疫、重症化を抑える細胞性免疫、この二つの作用があり、細胞性免疫はコロナの変異にも強いということ、すなわちファイザーなどのワクチンの作用は重症化を避けることに重きがある、と分かってきている。
ウイルスは本来変異を繰り返しそのウイルスによってそれぞれ感染の波をつくるが、今回のコロナ感染問題はゴーツー・イート、ゴーツー・トラベル、オリ・パラの開催など人為的にも波を作っている。波がおちた時点のベースラインが徐々に右肩上がりになっている。これまでの感染の波から学び、病気と治療のメカニズムがだんだんとわかってきている。PCR検査を行い感染者には血液検査やCTなどで診断をし、例えば抗体カクテル療法などで早く治療する、重症化させないという方針を確立させることが重要。だからやみくもに3回目のワクチンというのではなく、「抗体のできにくい人にこそ3回目」が妥当なのです、などと。
コープのグラタン、きょうされんのインスタントうどんで昼食。
就実大学の前をとおり、おかやま西川原プラザへ走ります。岡山県社会保障推進協議会の第28回総会です。記念講演は、立教大学の芝田英昭さん。2月に朝日訴訟の会総会で話してもらった内容をさらに補強してくれました。
全世代型社会保障の本質、底流にある「自助・共助・公助」観、について言及。社会保障を「自助・共助・公助」との3重構造でとらえる思想の延長線上にあるのが、全世代の負担増の視点であると強調。「自助・共助・公助」は災害時の救助のプロセス論である。私たちが暮らす資本主義社会では、そもそも「自助」という前提は成り立たない。生産手段を奪われているほとんどの私たちは自らに備わった働くことのできる能力(労働力)だけを切り売りして生きていかなくてはならない。失業、障害、疾病、解雇状態、保育等により労働力が一定低減する状況にあるし、定年退職、重い障害、死亡、回復不可能な疾病等により労働力が喪失したりする恐怖に晒されている。これらの課題は「生活問題」と呼ばれている。生活問題を緩和・解決するのが社会保障と呼ばれる制度政策である。人権を保障するのが社会保障、これは当然のありようであって、助けるという恩恵的なものでは決してない。
コロナ禍の非接触型ケア推進、の問題についても言及。社会保障に生産性を取り入れるのは無理があるという研究報告も増えてきた中で、「新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえた社会保障の新たな課題」という項目を起こしている。そして介護施設などにもタブレットやWI‐FIなどの導入支援を強化、デジタルテクノロジー・AI化を進めるとし、それはより少ない人数で介護サービスを提供、という方向へ誘導している。コロナ禍に乗じて、デジタルテクノロジー・AI化を担う産業を財界の新たな儲け先として開拓していくことに主な狙いがある、と。
ケア労働、医療・介護・福祉の業務は、労働者と利用者とのコミュニケーションを通して、互いに発達を促す労働。対人社会福祉サービスではより専門職の専門性が大切。専門性とは、その分野の専門知識、経験、ライセンス、それに予見性と裁量権を備えていることが重要。それを奪っていく、そして人的削減を狙うデジタルテクノロジー・AI化ではないかと危惧する。
特に介護の世界では専門家の裁量権が制度設計段階から奪われていると指摘されました。
新事務所に帰ります。少し休憩。7時ごろ帰宅でした。
記事分類 NPO人権みんなの会記録 | コメント 0 »