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開設者研修レポート

|07年03月28日 |中島 |

開設者研修会が3月2日にあり、その後事業所での8時間研修を経て、レポートを提出することが義務付けられていました。

そのレポートです。

32日に開催された事業所開設者を対象にした認知症介護実践研修は、私にとって良い学習となった。

()認知症の人と家族の会岡山県支部の責任者である妻井令三氏の講演は、これからの介護は認知症介護が中心的になるという前提で展開された。特に、04年段階から、認知症当事者自身から人生や家族、認知症について語り始めたことに象徴される、認知症要介護者の家族の努力、とりまく社会の進展と理解の進展、など大いに参考となった。

また、高齢者の人権の課題にかかわっても、その歴史的推移が良く理解できたし、今日的に、高齢者介護サービスは質の格差が大きくなっていることに危惧を示しながら、「生活者安全保障に資することを責務とする倫理規範の遵守」が何よりも大切であると強調された点に、特に共感を抱いた。

地域密着型サービスによる生活支援についての旭川荘・竜ノ口寮長の森繁樹さんの講演も歯に衣着せぬ物言いではあるが、私には理解できるものであり、共感することが多くあった。特に、開設者を相手に、「まじめにやったほうがいいですよ」という話し方は、それだけ、民間の事業参画と質の問題が課題になっていることを真正面から提起していると感じた。かつては篤志家が手がけていたものであり、本来、福祉は儲けにならないはず、労働者の賃金を節約以外に利潤はない、とまで言われる。人権を大切にする介護には、それにあたる良い人材が必要不可欠であり、働く人々の生活を保障するためにも正当な報酬が支出できる事業所づくりが求められていると強く感じた。

森さんの話で、これからは質が厳しく問われる、ということは大いに頷けたが、小規模多機能型居宅介護事業所の方向性はこれから、という点は、そんなレベルで国などが地域密着型を構想したのかと、心配になった。地域密着型にこそ人権が大切にされるものだと意気込んで事業所を開設したものにとっては、おいおい、という気持ちも出てきた。しかし、思いとは別に冷静に考えてみると、国などの姿勢は森さんの話が妥当なところかもしれない。それならば、余計に、今後の事業所のあり方に、現在利用している要介護者や家族、介護者、近隣住民などの意見を反映させることも大いにありうる、とも考える。

きのこエスポアール病院の藤沢副院長の話も、認知症にさまざまな症状があり、対応によってこうも違うのかということが如実に映像に映し出され、説得力があった。特に、認知症に対する新しい見方が求められていると実感させられた。

研修では、利用者の方々の会話などを通じて、何度も同じ内容を話されること、時には、怒り言葉を荒げるなど、その認知の進み具合、内容などが異なる点も含め、現場で実体験した。

基本は、認知障害について、要介護者一人ひとりの身体状況、生活環境を土台に、個性、人生観、人の心理、社会心理の影響を総合的に捉えていくことが重要である。これも、スタッフ一同で実践し、家族とも連携をさらに深めることが前提である、と考えている。

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