事務長 新聞取材にムッとする。その弐
どうやら事務長には田舎者コンプレックスがあるらしい。都会からやってきた彼の洗練された標準語と 横柄に見える態度が気に食わなかったらしく名刺の交換をせず名前を告げただけだった。彼は悠然と事務長に向かい「名刺をいただけますか?」 それにはちょっと事務長もあわてたようだった。
それから彼は、事務長を質問攻めにした。そもそもこのNPOは何が目的なのか?なぜこのNPOが介護事業を?素人にできるのか?採算は取れるのか?etc 不遠慮な質問にもいちいち丁寧に答えていたが、あきらかに事務長は不機嫌であった。
インタビューが始まる前に、彼は携帯電話で話していたという。その一部がスタッフに聞こえていたのだ。「これでいいのか!小規模多機能」見出しはこれでいこう。 と彼は電話に向かい言い放ったというのだ。
事務長は 「どうやら小規模多機能型居宅介護事業の掲げる高い理想と現実のギャップや、高いハードルをクリアーしようとに苦しんでいる事業者のあら捜しの取材らしい。」と 思い込んでいたのだった。
彼は、公平な視点で真実を見て判断し報道するマスコミの関係者でありながら、厚労省の回し者のごとく「それでいいのか、政省令はこうなっている」などと多少の知識をふりまわすのだった。 反体制の事務長は、ますます不機嫌になるのだった。・・・・つづく