交流をふかめました
16日、朝、久し振りに公園へ。蒸し暑いのですが、30分の散歩です。終えて桑田町の木村のパン屋さんに、そして事務所へ。
少しの雑務。夜中から目が覚めていた割には、まずまずの仕事がすすみます。
午後から、多くの民主団体の方々との交流する会議に。聞いていて学習になります。要求の中身も様々、自治体により福祉行政の内容も変わっている、そんな話を聞くと、まとめるセンターが必要ではないか、などと思うのです。
終えて、車を走らせますが、強い雨も手伝って道路はあれーと思うほど混んでいます。やっとの思いで事務所に戻り県人権連の事務局会議に参加。その後、おかやま夢づくりプランに対する意見をまとめました。以下、意見の内容です。
ーーーーーーー
第3次おかやま夢づくりプランを策定されるにあたり、貴職がすべての人の人権が尊重される社会の実現を基本におかれて具体化されることを期待しています。県政の原点である、すべての県民の人権を尊重するための行政姿勢は、福祉、教育、労働の各分野の公的・社会的な体制と支援が充実されており、かつ地域住民として自己実現をはかるうえで、安全で住みよい地域づくりの条件が用意されなければなりません。そして、憲法に基づく平和と民主主義が国政、県政などで保障されることが必要です。また、県行政が県人権施策推進指針、人権教育推進プランなどを策定していることとの関連も総合的に捉え、基本的な考え方などを整理する必要があると考えます。特に人権の視点から熟慮していただきたい点にしぼり、下記に具体的に意見を述べます。?
1、「第1章 基本的な考え」にかかわって
「基本目標の実現にむけて、(1)自立と協働」の内容は、今日の社会構造からすれば、「自己責任」が基本原則という立場で貫かれています。国政の段階でも、自助、共助を強調し、公助の役割を薄めていく流れが強められ、自己責任論を当然視させようとすることに結びついています。しかし、本来、県行政は、まず県民の命、具体的には住民の福祉と暮らしを守るための行政姿勢が求められます。国政がその流れからはずれているならばより県行政としてその役割を強化すべきです。
「第3次岡山県人権政策推進指針」では、性別や年齢、障害の有無、国籍の違いなどにかかわらず、すべての人々の生命や尊厳が守られ、個性と能力が発揮できる「共生社会おかやま」の実現に向けて取り組む、と明記され、今回の素案の県政の基本目標にも同様の趣旨が述べられています。しかし、「基本目標実現に向けて」の内容になると、「県政の基本目標」の理念との間に大きな隔たりがあると感じます。本来の県政がすべての人の人権を守ることにある、その実現のための行政的役割をまず明記してください。
2、「第3章 行動計画」の「基本戦略? 将来を担う人づくり」にかかわって
?「学校・家庭・地域の連携による教育推進プログラム」の指標に、全国学力・学習状況調査の全国順位を10位以内にすること、が示されています。これは、学力テストを全体として受けさすことを前提にしていること、順位を押し上げようと競争に追いたてること、排除される生徒を生み出す恐れをはらんでいること、など多くの問題があります。かつての民主教育・同和教育では、すべての子どもたちに基礎学力を培い、民主的人格の形成に寄与してきました。この教育の背景は、決して競争の論理でなく、互いに学び合う連帯の思想が息づいていました。県の人権教育推進プランにも、「人権尊重の豊かな心情や感性を育てる取組,集団づくりや進路保障の取組等,同和教育の中で蓄積されてきた豊かな内容や手法は,本県における人権教育の推進に確実につながっています」と強調されています。その教訓からして、この指標の設定は問題があります。理解度の進展を互いにはぐくむものとして整理し直してください。
また、授業以外での学習時間の設定と70%目標、それに特別支援学校高等部卒業者の就職状況の40%達成目標は、その根拠が明確でありません。整理し直してください。?
?「支え合いの心あふれる社会実現プログラム」の概要に、道徳教育等の充実、という文言があります。自らの命を大切にして互いを尊重する上で民主的な人格形成が集団のなかで培われていくことが、支え合いの心あふれる社会実現の上で特に重要と考えます。そのことで言えば、人権としての教育が必要であり、県教委が策定している人権教育推進プランに位置付けられるのではないでしょうか。岡山県では道徳教育の在り方についてはまだ検討されている最中です。道徳教育でなく、人権教育、と置き換えるべきです。 「メッセージ施策」の子どもたちの豊かな心の育成、についても同様の指摘をしておきますので、ご検討ください。
?「支え合いの心あふれる社会実現プログラム」の基本施策、【人権意識の高揚】に、「人権に配慮した行政施策の推進」と記述されています。人権を基軸にした人権施策推進指針などを策定している岡山県の同じ行政から出されるプランで、配慮、という姿勢は問題ではないでしょうか。人権を基軸にした行政施策の推進、と変更してください。
記事分類 NPO人権みんなの会記録 | コメント 0 »