14年間の介護を通じて人権を考える
12月1日、土曜日。
12時には事務所を出て、住宅さんを助手席に、勤労者福祉センターへ。
あなたとともに考える人権学習会の会場です。
介護を通じて人権を考えるー認知症の妻を14年間介護した経験よりーと題して、磯部作さんが講演です。
まず、介護には多くの問題がある、7月の西日本豪雨では、福祉施設の立地条件なども問題になったていると指摘されます。
そして、パートナーを14年間、母を4年間介護した経験を踏まえて、人権について考えていきたい、とその実践を詳細に、映像も通じて話してくれました。
介護を通じて考えた人権にかかわる課題として、人間らしく生きる権利、健康で文化的な生活を営む権利、「健康で」が自らできないため「介護」が必要、介護者の時間的、経済的余裕、文化的にも。家族、介護職などに労働条件、所得、自然・文化環境などを。社会的な体制の確立、施設、病院、立地条件も含めて(便利さ、環境、防災)
/要介護認定のあり方/特養の入所条件・希望者全員/バリアフリー・トイレ、道路、交通機関、建物など/介護保険料の大幅な減額/公的扶助の整備、拡充/地域コミュニティーの確立、と指摘されました。
続いて報告が二つ。まず、小規模多機能ホーム・みえさんちの家の代表、塩見さんから「西日本豪雨災害被災者を支援して」と報告。被災されて民間の建物に入居された方、「みなし仮設」とは認められなかった。県宅建協会、県不動産協会、賃貸住宅供給協会のいずれかに加入した物件でないと「みなし仮設」とされない、ということがわかった。その方を支援するなかで、混乱している中での支援だったが、本当に人権を大切にしていたかふりかえっている、とはなされます。
続いて、小規模多機能ホーム・みんなの家だんだんの大森さんが、祖母を小規模多機能ホームで最期まで支えたとりくみを報告。そして、「ひとり人暮らしをされている利用者さん達は、身寄りがいない方、子どもさんが県外に移住している方、環境整備が整っていない方など、様々な課題があります。事業所だけで、終末期を在宅で支えていくには限界があります。その利用者さん達が、不安なく安心して暮らせて、また馴染みの私たちが最期まで支えていけるように、医療、看護が在宅訪問だけにとどまらず、事業所にも、緊急時、ターミナルケアの対応ができる訪問システムが必要ではないかと思います」と課題も提起してくれました。
会場からの質問、「一人暮らししています。最近ちょっと認知症を呈してきたのか、とふと思うことがあります。どこに相談したら良いでしょうか」に、認知症の人地と家族の会の尾崎会長さん、副会長の安藤さんがアドバイスをしてくれました。
記事分類 NPO人権みんなの会記録 | コメント 0 »