視覚障害者友の会の京都ツアー

17日、土曜日。朝、4時半起床。身支度をして新事務所に。少しの雑務。この日から一泊二日の予定で視覚障害者友の会のツアー、岡山の岡崎茂明さん、たえこさん夫妻が中心で企画された、旅に参加です。

歩いて岡山駅西口へ。7時前に到着して、7時オープンのやよい軒で朝ごはん。7時30分、新幹線改札口集合。もうほとんどの人が集合していますが、お一人、Ｓさんが連絡もとれず、気を揉ませます。本人は、ちゃんと列車に間に合ったんだからいいじやん、と悪びれもせず、朝から周りを賑やかにしてくれます。

新幹線で新大阪で降りて、千成ひょうたん前で全国各地からの参加者と合流です。やさか交通の観光バスで、京都、龍安寺に。

バスを降りて、龍安寺までの道をゆっくり歩きます。お寺の入り口で靴を脱ぎ、板張りを歩きます。目の不自由な人たちは、ミニチュア、箱庭のような石庭を、手に触れてみて全体像を推し量っています。そして、目当ての石庭を見渡せる縁側に腰を下して、流れてくる説明を聞きながら観賞です。石が15個あるといわれていますが、14個しか数えれません。数字の15は完成を意味する、だから14しか見えないことへの工夫が凝らしてある、その未完成はこれからの未来があるという中国の発想を活かしているんです、と引率してくれるバスガイドさんが教えてくれました。

昼食は、しょうざんリゾート京都。洛北鷹ヶ峰の道沿いは空気が澄んでいて京都らしい雰囲気。松花堂のお弁当をいただき、そのあとは、素敵なホテルの喫茶室を利用してひと休憩。全体が、休息です、この静かな環境を楽しんでいます、という雰囲気が漂っています。

そのあと、立命館大学に。バスから降りて少し一般道にも出ながら歩いて、国際平和ミュージアムに。大きなホールで、手塚治の火の鳥を図柄にした大きな陶板、西、東に掲げられています。過去と未来を示す図柄で、金色の鳥は平和な未来を示しています。

地下の展示室をボランティアのお二人に連れて行っていただき、説明を受けます。第2次大戦、中国などに侵略した日本陸軍の背嚢などが展示されていて、障害者の人たちが手に取ってその重さ、20キログラムを実感されていました。町屋のセットした建物に入り、灯火管制されていた時代を知る女性から説明を受けます。千人針、勲章、おひつ、手りゅう弾などにも触れながら、そのものを物として実感です。昭和9年生まれ、81歳の女性の若々しさにみんな感嘆もしたり、です。

展示室には、1937年の第14回水平社大会のポスターも展示されていて、軍国主義が容赦なく押し寄せてきていたその当時に、ファシズム政治反対、と印刷されていて、屈強な男性が地盤を支えているような構図、思わず目に留まりました。

この日は、ルビノ京都堀川で宿泊。5時から、2013年7月の参院選挙で京都選挙区から当選された倉林明子さんが講演する機会が持たれました。倉林さんの御兄弟3人が視覚障害者という縁がこの会との結びつきとなったようです。倉林さんは、そのことに触れられ、兄弟の治療のために医師になろうと考えたこともあったようです。会津の出身で経済的に苦しく、医学部はあきらめ、一番学費が安いと思われる看護学校を選んで看護師に。彼女は天職と思っている、と話されます。そして、議員になってほしいと嘱望されて、府会議員、京都市会議員、参院議員に。今年の7月、8月、9月の参院での、戦争法案をとりまく論戦、いつも共産党がリードできた背景、国民の怒りと団結、その活動についても、リアルに話されていきました。

夜は、楽しく宴会です。自己紹介も個性あふれる楽しいものです。ビールと冷酒、どちらも美味しくいただきます。部屋に帰って、相部屋の氏平さんとも夜中までビールで懇親でした。

18日、日曜日。朝早く、京都で目覚めます。堀川の川底の遊歩道を散歩です。バイキング形式の朝食、ペアーの岡崎さんと一緒にいただきです。当方はご飯とみそ汁の和食を、岡崎さんはパン食。旅行の朝ごはんは一段と美味しいのです。

これぞ晴天という日よりの一日、トロッコ嵯峨駅までバスが走ります。トロッコに乗って亀岡へ、そこから保津川下りです。一艘に20人ほどが乗船。急流では歓声を揚げながら、透明な水を湛えている川のありがたみを満喫でした。3人の船頭さんたちの息のあった仕切り振りに感心もします。若い人たちだけにこれからも頑張ってほしいという思いがこもった拍手が何回も。渡月橋あたりで下船。レストラン嵐山でいただいた遅めの昼食。小さいけれど松茸も入っていて、少し贅沢をした気分になりました。

新大阪駅までバスで帰り、岡山組は新幹線で帰岡です。もう来年の企画も準備されているようです。みんな元気で再会できること、互いに胸の内で祈念して、さようならでした。

旅は、講演会と懇親会にだけ参加された方も含めて、11都府県から約50名が参加されました。