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映画・八鹿高校事件の上映 12月3日

|22年11月17日 |中島 |

ぜひご参加ください! 

2022年度あなたとともに考える人権学習集会

  今改めて「八鹿高校事件」を

今、比較的若い世代に、「差別は根強い問題」という視点で「部落問題」に関心が広がっていると評論する一面があります。

2016年12月、「部落差別解消法」が強行的に制定されました。「部落差別」を固定化してしまうと多くの国民と全国人権連などが反対でした。その後、全国的に自治体段階で「部落問題」を人権問題の中心とした条例もつくられたりしています。また、「全国水平社創立100周年」を一つの契機に、マスコミからことさら「ルーツ」を強調し、部落問題を疑似「民族」的に捉える傾向の報道が続いています。

部落問題は、特に戦後の日本国憲法の基本的人権を背景にした運動や行政的措置、民主主義教育の進展などで、社会的にまた経済的に解決段階にあります。近年、その到達点を無視し、かつての事象を今日的な問題のごとく取り上げる傾向が顕著になっています。また特に市民と野党政党の共闘のくさびになればという思惑に乗る形で、一部の団体に迎合し、政治的に「差別問題」を利用し利用されているのではないかと危惧する状況も生まれています。

インターネット上の書き込み問題では、差別的書き込みが蔓延しているかのごとく流布されています。しかし、「多くは旧来の差別的な視点からではなく、ほとんどが不公正な同和行政や横暴で欲得尽しの運動に対する批判的視点から投稿されている」、「差別的な書き込みは特別なサイトに限られていて、広範囲には及んでいない」のが現状です。

今回の学習集会は、1974年11月22日、今から48年前に兵庫県但馬地方でおこった「八鹿高校事件」を取り上げました。

「八鹿高校事件」は、日本の教育史上例を見ない集団暴力事件です。上映するDVDは当時の「部落解放同盟(解同)」と毅然と立ち向かった教師集団、先生を暴力から守ろうと立ち上がった生徒たち、そして住民の奥底の願い、それらを検証できる貴重なたたかいの記録です。連帯して解同の蛮行に立ち向かった年代の方たちだけでなく、当時まだ生まれていなかったみなさんにとっても必見の価値ありのドキュメントです。

戦後からの自民党政治は、積極的に部落問題解決にあたってきたとは決して言えません。右翼的政権ほど、分断と懐柔をもとに「差別」を政治的に利用してきます。それに踊らされる一部の組織、勢力も生まれました。今なお策動もあります。また、革新的立ち位置という政党でも、同和問題を特化する非科学的認識や「排外主義」を容認している現状もあります。これらに対して個人の尊厳、人権をなによりにという姿勢で対峙していく個人・集団も確実にうまれ成長し、解決への本流を担ってきたという歴史も真実です。

岡山県でも、「八鹿高校事件」を捉え考える機会は、民主主義教育の進展に積極的影響を与えました。部落解放運動へは「国民融合」理論や「部落問題解決」の道筋を明らかにさせていくことに寄与しました。

様々な影響を与えたこの事件を振り返り、今日の人権を考える機会にしていただきたいと思います。

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12月3日(土) 午前10時開会   12時まで

岡山県立図書館 デジタル情報シアター(定員82名)

岡山市北区丸の内2丁目6−30      参加費 500円

 

チラシを御覧の上、申し込みください。 2022.12.03.映画「八鹿高校事件」

記事分類 NPO人権みんなの会記録 | コメント 0 »

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