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いまこそ社会保障制度の拡充を

|15年08月23日 |中島 |

22日、土曜日。朝、新事務所に。農園あたりの散歩、そして西崎食堂で朝定食をいただきます。

新事務所で雑務。10時には民主会館へ。県革新懇の事務所で、翌日の総会資料の準備。すでに完了していて、年金や保険料、税金などの雑談となります。

事務所に帰ります。乾麺を湯がしレトルトカレーをかけてのカレーうどんで昼食です。

北区津島にある、旧労金ビルに向かいます。県社会保障推進協議会の第22回総会です。

講師は、都留民子・広島県立大学教授。貧困と社会保障―新自由主義・緊縮財政との闘い、と題して講演されました。社会保障制度とは何か、富と貧困の拡大、新自由主義政策・緊縮財政、貧困の克服のためには、という柱に基づいて、熱っぽく話されます。

貧乏と貧困の違い、労働礼賛と自立自助、社会的貧困の発見と社会保障の誕生など、歴史的概観を話してくれます。チャールズ・ブース、ラウントリー、べヴァリッジ、などイギリス人の名前と取り組んできた内容も懐かしく聞かせてもらえます。ファシズムをくい止めるためにも、社会保障は大きな役割をはたしてきたんだ、という話に結び付きます。

そして日本の貧困の背景にも迫ります。健康保険などを例にして日本は、戦前からの労務管理としての社会保険がいまも続いており、結果として国民的再配分でなく階層内再配分とい範疇になっている。非正規の増大、そして福祉、自立支援という名での安価な労働者の創出にみられるように新自由主義のもと、過少収入者が大勢生まれている、と。

そしてアイスランドの1990年代とリーマンショック後の経済状態を紹介し、海外預金者やIMF等の財政緊縮策圧力に屈せず、福祉国家の根幹を守るという目標で国政を運営すると国民投票で決着をつけたことを紹介。今のギリシャにも求められている、と。

社会保障制度は、弱者救済でなく、競争的な労働市場からの保護の機能を持ち、過剰な賃金依存の生活から脱却させる機能を持っている、という話も、改めて新鮮に聞こえたのでした。

この日の夜、みんなの家ななくさ、だんだんの合同の慰労会に参加です。最近退職された方や入職された方なども参加してくれて、歓送迎会にもなりました。スタッフの方々の体調も改めて気になるのでした。

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