漂流社会、NHKプロデューサーが講演
13日、三重県津市のホテルで目覚めます。バイキングの朝食、6時30分過ぎにいただいて、少し散歩です。8時過ぎには駅まで出てタクシーで乗り合わせて、三重県総合文化センターに。
全国高齢者大会の二日目です。入口付近は地元の方々がバザーを。重たいのに、三重大学カレーを5つも購入、リュックに放り込みます。宗田鰹の出汁が入っているというのが売りです。
9時開会の高齢者大会。日本一元気がよい集会、というイメージそのものの進行です。記念講演は、NHKチーフ・プロデューサーの板垣淑子さん。NHKスペシャル「漂流社会」のプロデューサーです。たくさんの高齢者の方々の現状、施設の実態を取材を通じて熟知されているようでした。日本の福祉の問題点として、申請主義を指摘。一人暮らしの認知症の人がSOSは出せない、地域包括センターの調査でも、4万人ちかい認知症の一人暮らしの人がなんらの福祉サービスを受けていない、といいます。
もう一つの問題点は、「迷惑をかけたくない」と高齢者に思わせる、言わせる日本社会のありようを指摘。迷惑をかけたくない、その相手が、子どもだったり、近所の住民だったり、行政だったり、ひとそれぞれに。たとえば、「年金をもらって生活させてもらっている」と話される高齢者のように。
一人暮らしの方々のあんしん・安全の生活のためには、たった一人でも受け止めてくれる人がいることによる安心感が日常生活にもいきいき感を生み出すことになる、と事例も話してくれました。NHKスペシャルは、11月24日に「老人漂流、終のすみか」を放映する予定だとも。講演が終わると大きな拍手、NHKにこんな素敵な人もいるんだとNHK自体の評価を高めていました。
来年の高齢者大会は、富山県で開催するということで大会旗をリレーです。富山の代表の決意も述べられます。分科会の設定と全大会の講師などの企画、地元大学生の参画などの運営、そして全体を貫くもてなしとやさしさなどに感動を覚える集会でした。二日間で延べ5300人が参加した、中身も規模もビッグな大会でした。
大学生メンバーは「極津」ですよ、とご指摘いただきました。(23日追記)
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